UPFとSPFはどう違うの?

SPFとUPFの違いとは? 紫外線.com 子供のための紫外線対策協会  株式会社ピーカブー
SPFとUPFの違いとは?
紫外線.com 子供のための紫外線対策協会  株式会社ピーカブー

UPF(UltraViolet Protection Factor)とSPF(Sun Protection Factor)は、紫外線から肌を守るための指標ですが、対象となる製品紫外線の種類が異なります。

SPFとUPFの違いとは?日焼け止めと衣類の紫外線指標を正しく理解して、本当に効く対策を

日焼け止めのパッケージに書かれた「SPF50+」、UVカット衣類のタグについた「UPF50+」。どちらも「50+」と書かれているのに、実はまったく別の指標です。

「同じ数字なら効果も同じだろう」「数字が高いほうを選べばいい」——そう思って選んでいませんか?

この記事では、SPFとUPFそれぞれの意味・数値の読み方・対象とする紫外線の違いを丁寧に解説したうえで、Googleでよく検索される疑問にもQ&A形式でお答えします。正しい知識を持って、自分とお子さんを守る紫外線対策を選んでいただければと思います。


まず「紫外線」の基本をおさらい

SPFとUPFの違いを理解するには、まず紫外線の種類を知っておくことが大切です。

太陽から降り注ぐ紫外線には、波長の長さによって主にUV-A(紫外線A波)UV-B(紫外線B波)の2種類があります。

UV-A(紫外線A波)

太陽光に含まれる紫外線のうち約9割を占めます。波長が長いため、肌の深部(真皮層)まで到達し、コラーゲンやエラスチンを傷つけます。シワ・たるみ・くすみ・光老化の主因です。雲や窓ガラスも透過するため、室内でも油断できない「生活紫外線」とも呼ばれます。

UV-B(紫外線B波)

残りの約1割。波長が短く、肌の表面(表皮)にダメージを与えます。いわゆる「赤くなる日焼け(サンバーン)」や、シミ・そばかすの直接の原因。DNAを傷つける働きが強く、皮膚がんリスクにも関係します。海やプールで日焼けするのはこちらの影響が中心です。

この2種類の違いを押さえたうえで、SPFとUPFを見ていきましょう。


SPFとは何か——「日焼け止め」の指標

SPF(Sun Protection Factor=紫外線防御指数)は、肌に塗る日焼け止めや化粧品に表示される指標です。対象はUV-B(紫外線B波)のみです。

SPFの数値の意味

SPFの数値は「何も塗らない素肌と比べて、日焼けが始まるまでの時間を何倍に延ばせるか」を表します。

基準となる時間は個人差がありますが、一般的に約20分とされています。

  • SPF15:20分 × 15 = 300分(約5時間)
  • SPF30:20分 × 30 = 600分(約10時間)
  • SPF50:20分 × 50 = 1000分(約16〜17時間)

ただし、これはあくまで理論上の数値です。実際には汗をかいたり、塗り方がムラになったりすると効果は大幅に落ちます。また、SPF50と50+の差は「紫外線カット率96.7%と98%」という小さな差しかありません。高い数値への過信は禁物で、2〜3時間ごとの塗り直しこそが最も大切です。

SPFはUV-Aを防がない

重要なポイントがあります。SPFはUV-Bに対する指標であって、シワ・たるみ・光老化の原因となるUV-A(紫外線A波)への効果は示していません。UV-Aへの防御効果は、日本では別の指標「PA(+の数で示される)」で表されます。日焼け止めを選ぶときは、SPFとPAの両方を確認する習慣をつけましょう。


UPFとは何か——「衣類・帽子・日傘」の指標

UPF(Ultraviolet Protection Factor=紫外線保護指数)は、衣類・帽子・日傘・アームカバーなど繊維製品の紫外線防御性能を示す世界標準の指標です。

オーストラリアやニュージーランドで生まれた規格で、南極のオゾンホールによる強烈な紫外線を受けてきたそれらの国が先進的に整備してきた基準です。現在、国際的なUVカット衣類の評価軸として広く使われています。

UPFとSPFの数値の読み方の「違い」

UPFの数値は「衣類を通過して肌に届く紫外線の割合が何分の1になるか」を意味します。SPFとは計算の仕方が根本的に異なります。

  • UPF15:紫外線の1/15(約6.7%)が透過 → 約93%カット
  • UPF30:紫外線の1/30(約3.3%)が透過 → 約97%カット
  • UPF50:紫外線の1/50(約2%)が透過 → 約98%カット
  • UPF50+:それ以上の遮蔽性能 → 98%超カット

日本ではUPFと合わせて「紫外線遮蔽率(UVカット率)◯◯%」という表示もよく使われます。こちらは日本独自の規格で、90%以上でA級、80%以上でB級、50%以上でC級と評価されます。一般的に99%以上の遮蔽率であれば非常に高い防御効果が期待できるとされています。

UPFはUV-AもUV-Bも両方カバー

SPFがUV-Bしか評価しないのに対し、UPFはUV-AとUV-Bの両方を対象とした総合的な防御力を示します。これはUPFの大きな強みです。衣類はすでに体に当たっている紫外線そのものを物理的にブロックするため、塗り直しも不要で安定した防御が続きます。


SPFとUPFの違い——一覧で整理

SPFUPF
正式名称Sun Protection FactorUltraviolet Protection Factor
使用される製品日焼け止め・化粧品(肌に塗るもの)衣類・帽子・日傘・アームカバーなど繊維製品
対象の紫外線UV-B(紫外線B波)のみUV-A+UV-B(両方)
数値の意味日焼けするまでの時間を何倍に延ばすか紫外線を何分の1に減らすか(透過率)
数値の範囲1〜50(50以上は50+表示)15〜50(50以上は50+表示)
塗り直し必要(汗・水・時間で落ちる)不要(着ている間は効果が持続)
UV-A対策別途PA値を確認する必要ありUPF値に含まれる

よくある疑問——Q&A

Googleでよく検索されている質問を集めてお答えします。

Q1. UPF50+とSPF50+は同じ効果ですか?

A. 異なります。同じ「50+」という表記でも、UPFとSPFでは意味がまったく違います。SPF50+は「UV-Bに対して日焼け時間を50倍以上延ばす」効果を示し、UV-Aへの対策は含みません。一方、UPF50+は「衣類がUV-A・UV-Bの両方を合わせて98%以上カットする」ことを示します。対象の紫外線の種類も、測定の対象(肌か衣類か)も違うため、数字だけで比較するのは適切ではありません。

Q2. UPFとSPF、どちらの防御力が高いですか?

A. 一概には比べられませんが、衣類によるUPF対策には安定性という大きな強みがあります。日焼け止め(SPF)は正しく塗れば高い効果を発揮しますが、汗や水で落ちやすく、塗り方にムラが出やすいという現実があります。専門家の間では、日焼け止めよりUVカット衣類のほうが実際の防御力が安定して高いとされることも多いです。というのも、日焼け止めは白く浮くため薄く塗りがちになり、本来の効果が発揮されないケースが多いためです。衣類は着ている間ずっと同じ防御力が続きます。

Q3. UPFのない普通の服でも、紫外線は防げますか?

A. ある程度は防げますが、素材によって差が大きいです。白いTシャツ1枚でもUVカット率は約50〜80%程度ありますが、濡れると防御力が大幅に下がります。ポリエステルは比較的紫外線を通しにくく、薄手のシルクやナイロンは通しやすいとされています。UVカット対策を目的とする場合は、UPF値や紫外線遮蔽率の表示がある製品を選ぶことをおすすめします。

Q4. 日焼け止めだけ塗っていれば十分ですか?

A. 日焼け止め単独では不十分なケースが多いです。SPFは正しい量(1cm²あたり2mg)を均一に塗った場合の数値です。実際の塗布量はこれより少なくなりがちで、効果はカタログ値より低くなります。また汗や水で落ちるため、こまめな塗り直しが欠かせません。日焼け止めを活用しながら、帽子・UVカットウェア・アームカバーなど衣類(UPF対応)と組み合わせることが、現実的で効果的な紫外線対策です。

Q5. UPF値は洗濯で落ちますか?

A. 製品によって異なります。市販のUVカット加工衣類の中には、繰り返しの洗濯でコーティングが落ちて防御力が低下するものがあります。一方、繊維自体に紫外線を遮る素材(チタンなどの無機系物質)を練り込んだ製品は、洗濯を重ねても効果が維持されます。製品選びの際には、加工方法(表面コーティングか繊維内部への練り込みか)も確認すると安心です。

Q6. 子どもの紫外線対策には何を優先すればいいですか?

A. 衣類・帽子など「着るUVカット」が最優先です。小さな子どもに日焼け止めを塗り直すのは手間がかかりますし、塗り残しも出やすい。帽子とUVカットウェアの組み合わせは、着せてしまえば防御が持続し、管理が楽です。特に学校・幼稚園への通学・通園では、お子さん自身の管理に任せる時間が長くなるため、衣類での防御が現実的かつ確実です。日焼け止めは露出部(顔・首・手など)に追加で使うのがおすすめの組み合わせです。

Q7. UPFとPA、どちらがUV-Aに対して優れていますか?

A. 役割が異なるため比較より「組み合わせ」が正解です。PA(Protection Grade of UVA)は日焼け止めにおけるUV-Aへの防御効果を示す日本独自の指標(+〜++++)です。一方、UPFは衣類がUV-AとUV-Bの両方を物理的に遮る力を示します。顔や首など露出部の日焼け止めにPA値を確認しながら、体の大部分はUPF対応の衣類でカバーするというのが、日常生活での最適な組み合わせです。

Q8. SPF値は高いほどよい?

A. 目的に合った数値を選ぶことが大切です。SPF30の日焼け止めで紫外線カット率は約96.7%、SPF50で約98%。数値を上げても防御力の差はごくわずかになります。一方、SPF値が高いほど肌への負担が大きくなる傾向があり、敏感肌の方には肌トラブルの原因になることも。日常の買い物・通勤であればSPF20〜30、真夏の海やプールではSPF50+を選ぶなど、シーンに応じた使い分けが賢明です。どれほど高い数値でも、塗り直しなしでは2〜3時間で効果が落ちることを忘れずに。


UPFとSPF、正しく組み合わせて使うことが大切

「日焼け止めだけ」「UVカット服だけ」という一点集中より、両者を組み合わせることが最も確実な紫外線対策です。

たとえば、UPF50+の長袖シャツ・帽子・アームカバーで肌の露出面積を最小限にしたうえで、顔・首・手などの露出部にSPF30〜50+・PA+++の日焼け止めを2〜3時間ごとに塗り直す——これが、現実的かつ科学的に裏付けられた組み合わせです。

指標の意味を正しく理解すれば、製品選びで迷うことも減ります。数字の大きさだけでなく、「何から守るのか」「どう使うのか」を意識した選び方を習慣にしてください。

紫外線は一年中降り注いでいます。正しい知識を持って、光老化を防ぎ、健やかな毎日を過ごしましょう。


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株式会社ピーカブー
松成紀公子

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