赤ちゃんの紫外線対策とビタミンD
人は食事と日光紫外線から必要なビタミンDを得ていますが、日本では近年、日焼けを避ける若年女性が増えたことから、特に乳幼児のビタミンD欠乏症が増加しています。
母乳栄養の赤ちゃんやアレルギーなどで食事制限をしている赤ちゃんは、骨の成長に必要なビタミンDが不足しがちです。
ビタミンD欠乏症になると、カルシウムの不足からけいれんをおこしたり、1歳を過ぎて歩きはじめるころになってから骨が曲がりやすくなって、ひどいO脚(ビタミンD欠乏性くる病)になったりします。
妊婦さんや授乳中のお母さんは、ビタミンD不足にならないよう、普段から食事に十分気をつけるほか、適度な日差しを浴びる(時間の目安については26ページ参照)ことも効果的と考えられます。
食事からの摂取や日光浴等でのビタミンD補充が難しいお母さんの場合には、赤ちゃん用のビタミンDサプリメントを使用するのも一つの方法です。
赤ちゃんは、大人と比べて皮膚が薄く、紫外線による悪影響を受けやすいため、強い日光を長時間浴びることは禁物です。
天気の良い日に赤ちゃんを散歩に連れて行くときは、強い日差しが直接赤ちゃんに当たらないよう工夫して外出しましょう。
日差しの強い9時~ 15時頃*を避け、朝夕の涼しい時間帯に、薄い長袖を着せてあげ、帽子やベビーカーの日よけを利用するようにしましょう。
赤ちゃんの皮膚は大人よりデリケートで、紫外線で受ける影響には個人差がありますので気をつけましょう。
乳児の場合は、紫外線の強い時間帯には外へ出さない、また覆いをするなどの工夫をすれば、日焼け止めを使わなくてもいいでしょう。
【環境省 紫外線保健指導マニュアル2015より】
NHKの番組 朝イチでも、母乳オンリーの赤ちゃんや、アレルギーなどによる食事制限が原因だと特集していました。
<参考>
くる病の予防対策
・離乳食を適切な時期に始めること
・適度に日光に当てること
紫外線を浴びると体内でビタミンDが作られます。
紫外線は、浴びる過ぎると良くないので適度に浴びるのがいいとのこと。
適度というのが難しいが、夏なら、日中は避けて、朝または夕方に10分~15分くらい
浴びるのが目安。
くる病は、ビタミンDの薬を処方するなど早めにきちっと処置すれば
治るということでした。
くる病の目安は、立ったときにこどもの脚が3cm以上開くO脚の場合だそうです。
もし気になる場合は小児科に行って、「くる病の心配できました」と言って
診察を受けてくださいとのことでした。